学位論文提出

さて,朝4:30に起床して,吉祥寺駅に向かう.学位授与の審査・議決を行う研究科会議が11/11にあり,その前日までに製本した学位論文を提出しておかねばならないのだ.

しかし,学位取得にかかる費用は全部自腹(泣←まあ当然なんだけど).そこで,交通費を少しでも浮かせるために,京都の部署とのミーティングを重ねたのだ.

つまり,京都までは移動の時間が掛かるので,普段は午後1時からミーティングをするのが慣例だ.これを逆手に取って,10時ごろにK大に出没し,学位論文を提出した後に,すぐけいはんなに移動して,普通に仕事するというわけだ.これだけで移動に二時間は掛かるのだから,すごい.で,逆算すると,朝4:30起床になるわけなのだ.

無事起床して,京都駅に降り立つ…が,目の前に黒や紺などの色の服を着た,大量の人間の集団が…ま,まずい,修学旅行生だっ!ここまで大量発生していると,バスに当分乗れないかっ?と心配したが,不案内な彼らが迷っている間に,バスが出た直後のバス停の列の先頭に並ぶことができた.ラッキー.

その後無事に座席に座り,修学旅行生でバスの中がごったがえす中をK大正門前まで行けるはずだったが,祇園を発車した直後にものすごい異臭がしはじめた.で,隣を見るとなんと修行僧(←京都らしいね).真面目に修行しているらしく,かなり汚い格好だったが,それゆえにものすごく匂うのだよ.ちなみに,他の人もその人を避けている様子.ガラスすれすれに鼻を持って行き,なるべく嗅がないように我慢して,K大正門で降りる.ちなみに,どのくらい臭かったかというと,キャンパス内で横を通ったバキュームカーぐらいか(笑)

正門を入って研究室に向かう途中で,無精髭を生やして,とてもカタギとは思えない目つきをした男と擦れ違う.「危ない,危ない…」と思って通り過ぎようとした時に,ふと叫んでしまった「K上先生!」…そう我が研究室の助教授だったのだ.どうも,また研究室で朝方まで酒盛りして,自宅に帰らないで寝てしまったらしく,二日酔いを覚ますために自販機に飲み物を買いに来たらしい.研究室に入ると,床にビールの空き缶やら,つまみのビニール袋が入ったゴミ袋が転がっていた.まさに,これぞ大学の生活だっ!(笑)

秘書に教授から借りた資料と,主査,副査,助教授,助手に渡す5部のソフトカバー製本版を渡す.「二日酔いだー」とか言いながら,私が推薦した「もやしもん」を読んでいる助教授(笑)に,ふと「事務室に提出するのはハードカバーですよね?」と聞くと,「俺は,そんなことしなかったな」と言われて,ふと不安になる.

秘書に入れて貰ったコーヒーを飲んだ後に,事務室に行き,無事提出する.で,ついでに「すみませんけど,提出する学位論文は国会図書館に収めるのだから,ハードカバー製本じゃなければいけないんですよね?」と聞くと,事務員は「確かにそういう人は多いんですけど,別にこんなのでも結構です」と言いながら,横に置いてあったぺらぺらの表紙がついたB5版の学位論文を見せてくれる.

し,しまった.それなら,ものすごい安かったのにぃぃぃ!そもそも国会図書館に収められた学位論文なんか,誰も読まないに100カノッサ(ふ,古い…ちなみに,欲しいと言ってくる人もいるが,彼らも誰も読まないに違いない(苦笑)).だから,Y田先輩は,もっと安い製本にできますよっ!(その余りで,またグルメツアーしましょう(笑))

ただ,これですごいと思ったのは,K大というのは,徹底的な実質主義なんだなあということ.私も,今の会社に長い間居る間に,その形式主義に染まってしまったなあ…と思って大いに恥じる.