ゲド戦記(吉祥寺プラザ)

S井氏から飲みに誘われたが,さすがに飲み疲れていて,夕方までおとなしく部屋で過ごして,レイトショーを見に行く.

他の映画とも迷ったけど,選んだのは「ゲド戦記」.というのは,A社のY田氏はぼろくそに評しているが,T大のT田助教授は逆に結構評価しているなど,正反対な評価が点に興味を持ったからである.

悪い評価の人たちは,原作と既存のジブリ路線との違いを挙げることが多いのだが,まったく別の映画だと思えば,こういう映画もありだと思う.歌は良いし,絵はきれいで,牧歌的な雰囲気を感じさせる.ただし,描き方としては,今までのジブリと違ってかなり静的である(たぶん,アニメータ出身ではないからであろう)が,これはこれで悪くない.

問題は,ストーリーに深みがなく,スケール感がないことであろう.だから,癒し効果はあるが,観客が感動するような映画にはなっていない.選んだ題材と監督の志向が一致していないのが原因だと思うが,まあ「ハウルの動く城」のとりとめのなさに比べると,ストーリーは一貫していると思う.