クリップオン型チューナー対決:AW-1(コルグ)vs.IMT-500(Parksons)

コルグのAW-1を使い始めてから,クリップオン式の便利さを満喫しているが,いくつかの不満もあった.そういう中で,IMT-500という低価格(実売3500円くらい)のクリップオン型チューナーを見つけたので購入してみた.なお,フラッシュを使ったのでバックライトが点灯しているのはわかりにくいかもしれないが,結構はっきり見える.


  • 重量はカタログにはAW-1が10g,IMT-500が30gとあるが,電池入り・クリップ付きの実測でそれぞれ24g(クリップ大),35gとほとんど変わらない.
  • 大きさは,本体だけ言えば確実にAW-1.しかし,IMT-500はクリップも小さく,クリップに完全に沿うように折れるので仕舞い寸法は結構コンパクト.
  • 電池はAW-1がCR1220,IMT-500がCR2032.CR1220は圧倒的に小さいが,購入できる場所は限られるので注意.
  • 測定精度はAW-1が+-1セント,IMT-500が+-0.5セント.しかし,IMT-500で合わせても,AW-1で再測定するとまだ狂っているのがわかるので,実際にはAW-1の方が高い.ただし,一般的な使用ではあまり気にならないかも.
  • 音検出はAW-1がマイク+ピエゾ,IMT-500はピエゾのみ.
  • 基準ピッチ範囲はAW-1が410〜480Hz,IMT-500が440〜449Hz.測定範囲はAW-1がA0〜C8,IMT-500がA2〜B7.
  • チューニング時は,IMT-500は,音階表示はすぐ反応するものの,針に関しては3秒くらいの遅延があり動きも鈍い(これは気になるかもしれない).またAW-1はチューニングが合うと針表示が変わるが,IMT-500はなし(これはあまり気にならない).たぶん,針を敏感にすると音が合ったポイントがわからないので,AW-1はそこだけ表示を変えていて,IMT-500は針の動きを全体的に鈍くして安定させたのでないかと思う.
  • 視認性は,グリーンのバックライトのIMT-500の方が,オレンジのバックライトなしのAW-1よりもかなり良く,便利.本体の取り付けがAW-1がクリップの開閉する部分だが,IMT-500が挟む部分で,表示部分が目に近い距離に設定できる.AW-1は表示を上下反転できるので,より多くの楽器に対応できる.
  • クリップ部は,AW-1の方が2種類ついていることから,いろいろな機器に対応できるが,クリップ部のシリコンゴムが滑りやすいか密着が悪いようで,ウクレレによってはヘッドにうまく固定できなくて,落ちてしまうことがある.IMT-500の方は黒い普通のゴムでしっかり固定される.
  • その他,IMT-500は4フレットまでカポをつけたままチューニングできる機能がある.また,AW-1はしっかりしたケースがついてくるが,IMT-500は紙箱のみ.

以上,IMT-500はウクレレやギター専用と割り切れば,悪くはないと思う.ただ,針の動きの癖については,一度見ておいたほうがよいかもしれない.