F田助教授講演

さて,肝心の研究の話…といきたいが,冒頭でF田助教授に「ブログを持っている人は,今日の内容は絶対に書かないでください」としっかり釘を刺される(笑)

…ということで,内容以外のことを書くことにする.まず思ったのは,他人が容易に入手できないデータを握ることの重要性.それだけでも他との差別化ができるし,さらに他の人ができないような研究もできるのだから.我々も昔はそのようなデータを持っていたのだが,残念ながら本当にうまく活用したとは言いにくかったと反省.

次に,やはりフットワークが軽くないといけないことを再確認.最終的に論文にならなくても,ちょっと思ったらすぐやってみるというのは重要.そういう試行錯誤がないとダメだし,能力も磨かれない.プロトタイピングが自分でできないような人は研究者として失格!(…と大きな声で言えないところが私の今の職場の問題か…)

あと,良い研究者ほど,他の人の持っている本にいかに注意を払うかがわかった.たとえば,F田助教授は私の読んでいた本をさっそくメモしていたし,私が?TRの会議室である雑誌を手に取って読んでいると,Y田氏やF原氏がめざとく見つけてやはり…という意味のことを言う.なお,私の職場の某氏には,私の机の上を見て「片付けってものを知りませんね」と言われたのだが,その指摘自体は確かに正しい(苦笑)が,以前にM尾氏がT大の学生を連れて見学に来た時には,同様に乱雑に散らかっていても,その上の本を細かくチェックしていたので,やはり良い研究者は普通の人間とは見えているものが違うのだろう.

最後に,?TRを見て,今の職場がいかに活気がないかを痛感.要するに,使えないかもしれないことを前提で「おもちゃ」的なグッズを買い,それを研究生活に生かしていくという雰囲気でないと,革新的なものは生まれないように思う.たとえば,G社はそのような雰囲気なわけで,その必要性は実際に海外のマネージメントの書籍などでも書かれていることである.しかし,日本の会社では,それを「不真面目」と受け取るところが多いようだ.

…などなど,いろいろ刺激を受けて帰る.