アドレス枯渇?

スラドIPv4のアドレスが枯渇している話を読んで,疑問に思ったことがあったので,K本氏に議論を吹っかけてみた.

もし,IPv6が擁護派の言うように,すでにIPv6を使う技術的な問題がなくなっているとしよう.としたら,今後大量のアドレスを使いたい組織はIPv6のアドレスを割り当ててもらえばいいだけなので,何も問題はないはずだ.今は会社でも大学でも,内部のネットワークを外に直接見せたくないと思うのが普通なので,IPv6のグローバルアドレスではなくNATでIPv4のプレイベートアドレスを使いたいと思う組織も多いだろう.しかし,従来指摘されていたように,インターネット技術で一番重要な相互運用性に未だに支障があるのなら,それを何とかしなければいけないので,深刻な問題だ.でも擁護派はそういうことは言わないし…そんなに問題にするのはなぜ?

…と思っていたら,先ほど池田信夫氏のブログを読んでびっくりした.なんと,JPNICは早急なIPv4アドレス割り当ての停止とIPv6への強制移行を提案したというのだ(さすがにそれは否決されたそうだが).

インターネット社会主義の終焉
追記:ちなみに,この記事はJPNICIPv4のアドレス割り当てを停止しようとしていたという事実を示すために引用しただけであり,別に主張に同意しているというわけでは決してないので,あしからず.

も,もしかして,デジタル放送のように強制的に移行させることを考えていたりするのだろうか?アドレス再利用が必ずしもうまくいかないかもしれないという主張の根拠が,みんなそのまま使いつづけたいのでわざわざ開放なんかしないということは比較的納得できる.しかし,それなら現在IPv4を使っている組織はそのまま使いつづけるはずだし,両者が混在した状態で維持して,あとは状況にまかせて移行していけばいいはずだ.

もし,それを無視して強制的に移行させたいと考えているなら,自己矛盾を起こしているし,愚行以外の何者でもないのではという気がする.よくあるように,マッチポンプ…つまり,IPv6というみんなが使おうとしないものに目を付けて,そこでいろいろ作業したけれど,未だに誰も使おうとしないので有名になれない・金が儲からない…そこで意識的に危機感をあおって,相互運用性が何よりも重視されるインターネットで相互運用性を無視した移行をさせたいのでは?なんて,邪推してしまうのだが,それは性格悪すぎ?

さらに追記:まさか,すでに「薩長藩閥専横政治」って呼ばれていたとは…(笑)