二升ガールズ第4回集会「燗付け女王様のお教室〜純米調教編〜」(松の屋・新宿二丁目)

恒例の松の屋の酒の会…なのだが,お店に行くといきなり次のような看板が出迎えてくれた(爆笑…イラストはるみちゃん画で,メニューも同様にSMノリ)しかも,いきなり両性部なんてのも新設されているし…(謎)

さて,今日は久保本家酒造から,かの有名な小森谷弘美氏を招いての酒の会.彼女は神田の新八にその人ありと知られた名お燗番で,18BYの造りからは久保本家酒造で営業やお酒の分析,ブレンド,まかない料理を作ったりしている.以前から,彼女に一度教えてもらいたいと思っていたので,これはまたとないチャンスである.
今日のお酒は以下の通り.

  • 生酛のどぶ 17BY 仕込み14号 日本酒度+9(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 生酛のどぶ 17BY 仕込み19号 日本酒度+13.5(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 生酛のどぶ 18BY 仕込み13号 日本酒度+13.5(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 生酛のどぶ 18BY 仕込み14号 日本酒度+17(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 生酛のどぶ 18BY 仕込み16号 日本酒度+16.5(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 生酛のどぶ 19BY 仕込み14号 日本酒度+13(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 生酛のどぶ 19BY 仕込み15号 日本酒度+9(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 睡龍 純米 涼 17BY(奈良・株式会社久保本家酒造)
  • 睡龍生もと仕込みの梅酒 18BY(奈良・株式会社久保本家酒造)

料理は,ざる豆腐(塩で),岩がき(スダチで),鴨のたたき(完熟トマトとバルサミコソースで),卵焼き,新ごぼう揚げ,大根・鶏肉と根三つ葉を炊いたの,レバーペースト・ガーリックチーズ入りとレーズンバター(レーズンはラム酒漬け,とても美味!),焼き鳥(ネギマ,ハツ,レバー),桜エビとおかひじきの炊き込みご飯(炊きあがってから,おかひじきを混ぜ込んだそうで,桜エビだけだと単調になりすぎる味を見事シャキっと引き締めた素晴らしい味.思わずおかわりをしてしまったくらい!).
「どぶ,飲みたおし」ということで,主に17〜19BYのどぶを使って,次のようなさまざまなテクニックを見せてくれた.なお割水には仕込み水を使用した.また,実際には下記よりもっと複雑なブレンドをしていたようである.いつまでたってもあかぬけない私の燗付け(いつも,温度管理がいい加減なのが一番の原因だと思うが…)と比べると,まったく別物と言える味になっていた.

  1. 梅酒を睡龍で割ったもの.乾杯用.
  2. どぶ17BY仕込み14号の上澄み燗.豆腐に合わせた.
  3. どぶ17BY仕込み14号の澱の割水燗.牡蠣に合わせた.蔵では「クリーミーどぶ」と呼ばれている.
  4. どぶ18BY仕込み13号に梅酒を三滴?垂らした燗.「スパイシーどぶ」と呼ばれているらしい.
  5. どぶ19BY仕込み14号の割水燗.
  6. どぶ18BY仕込み14号の急冷燗.濃い味の料理用.
  7. どぶ18BY仕込み14号をお燗してから,常温を足したもの.ちょっと変わり種.
  8. どぶ18BY仕込み16号(強力?)のお燗.硬め.
  9. どぶ19BY仕込み15号のお燗.
  10. どぶ19BY仕込み15号の割水燗.
  11. どぶ17BY仕込み19号の割水燗.
  12. どぶのブレンド(?)
  13. 睡龍の割水燗

また,どのように燗付けするかは,お酒の性質と食べ物を必ず考慮して決めているそうである.しかし,単純なテクニックなら学べても,そのような臨機応変な応用は私のような初心者にはまだまだ難しく,これからかなり精進する必要があるなあ….
なお,久しぶりにT巻氏や会津のK田氏らと会う.火が噴いているプロジェクトに割り当てられたS井氏は土曜日出勤で最初はキャンセルしたものの,比較的早めに抜けることができて急遽途中(再)参加.なお,横山京子氏はこの日は小森谷氏にすべてをまかせることができて珍しく気が楽だったのか,資料に「脱ぎネタ」(dancyuの日本酒特集で,竹鶴・石川杜氏が上半身裸で,久保本家・加藤杜氏が服を着ているのは逆だろうという話(笑))とか書いたり,SMネタに触発されたのか突然「私に挑んで来た!」と言い出すなど,「あの真面目な京子氏がっ!壊れてきたのかっ!」と一部でささやかれていたのは,ここだけの秘密である(笑)