タロヲ坐(武蔵関)

吉祥寺に買い物に出たついでに,まず新メニューのホルモン焼うどんで腹ごしらえと「わ」に寄るがすでに満員…その後いろいろ買い物をして時間を見計らってから今度は「たるたるホルモン」に寄るが満員(泣)すでに雨も降っていたので吉祥寺でねばらずに,「あめふらしの夜」で紹介されていたこの店に寄って見る.ここは武蔵関駅の北口の階段の横にあるのだが,今までなんの店かよくわからなかった.というのは元のラーメン屋の店舗をほぼそのまま使っているからということと,外に何も張り紙がないからである.しかし,「あめふらしの夜」によると「杉勇」がある…ということは,ここも大塚屋菌に感染している可能性が高い(笑)ということで,期待していた.
中に入ってみると,焼き鳥と焼きトンの店だった.店主は焼き鳥屋というイメージとはちょっと違った,眼鏡を掛けた繊細そうな若い好男子(お客との話を聞いているとマンガ好きで,一番好きな作品が「バタアシ金魚」とか).そこで,料理は砂肝ネギ和え,焼き物(もも肉,かわ(塩),鶏レバー,つくね(たれ)),牛スジ煮込み(塩味スープ仕立て),だし巻き玉子,焼きおにぎりを頼む.砂肝ネギ和えは軽く茹でた砂肝がさくっとした感じで美味しい.鶏レバーは「生っぽくてもいいですか?」と確認された(中がジューシーな最高の状態を嫌う人がたまにいるのだと思う)が,ちょうど頃合いの焼き加減.これに対して,かわはさくさくした状態になるまで長時間焼いていた(ちょっと焦げていたかも(笑)).ブロイラーのような油ギトギトでなく,あっさりしたきれいな味の鶏肉だったが,どうも群馬の榛名鶏のようである.牛スジ煮込みは絶品だったが,スープなので同時にご飯ものが欲しくなるところ.全般的にかなり美味しいと思う.ここの味は,基本的にあっさり・塩味で体にやさしいという感じで,帰りのちょっと一杯に適した店だろう.
お酒は,扶桑鶴 純米 高津川,日置桜 純米酒 生酛強力,独楽蔵,秋鹿 特別純米酒をお燗(電子レンジ)で.残念ながら杉勇は品切れ.それで,これらが0.8合ぐらいの小さな徳利とは言え400円なのだ!(大関と同じ値段(苦笑))店主曰く「私は焼酎が好きで,日本酒はよく知らないんです.しかし,武蔵関に大塚屋というよい酒屋があるので,日本酒はそこを信頼しておまかせしています.」という話だった.やはり,日本酒のことをよく知っている酒屋や飲食店しかよい日本酒を置かないようでは日本酒の未来はないと思う.各地に(ポリシーや銘柄は違えども)よい日本酒を置く酒屋があって,そこから仕入れている飲食店が自然と(TVで宣伝しなくても・小さい蔵であっても)よい日本酒を置くようになるようにならないと駄目だろう.そういう点では,練馬区でも武蔵関周辺は大塚屋の他にも良さそうな酒屋があり,結構よい地域かもしれない.