純喫茶 磯辺(シネアミューズ・渋谷)

宮迫博之と「ハチワンダイバー」出演中の仲里依紗が演じる喫茶店を舞台としたコメディ.この映画は仲里依紗が演じる咲子を中心に進行するのだが,とにかく彼女の表情の90%は「かわいくない顔」…つまり,「疲れた」,「やってらんない」などのさまざまな生活感溢れた感情を顔に出しているのである.この娘は可愛く見せようとしたら非常に可愛い…いや,単に黙っているだけでも可愛いと思うのだが,わざわざ不細工に見えるほどに多彩な表情を見せるのはさすがである.それゆえに,かわいい瞬間がさらに際立って見えると思う.
この映画は役者の使い方が面白い.母親役の濱田マリは,面白さを一切封印して,生活に少し疲れた感じの母親を演じているし,ウェートレス役の近藤春菜も面白さは一切封印,ミッキー・カーチスは台詞が一言もないマスターに間違えられるオヤジ役だし,和田聰宏なんか咲子に??しようとする青年役(爆)
なお特筆すべきは麻生久美子.今では出演依頼が相当多いと思うのに,偉ぶらずに「素子」のような役を受けるとはさすがだ.時効警察の「三日月しずか」というキャラが定着してきて,最近では時効警察関係者以外にも期待されているんじゃないかと思う.「素子」のわけのわからない性格だけでなく,特に最後の登場シーンは,まんま三日月しずかなのだ!もうすぐ公開される岩松了監督の映画「たみおのしあわせ」では,オダギリジョー麻生久美子という時効警察の二人が結婚するので,一体どんな映画になるのか楽しみである.まあ,この映画の良さを一言で言えば,仲里依紗と「三日月しずか」っぽい麻生久美子(とそのメイド服姿(爆))を見ることに価値があると言えるだろう.
なお,O川氏が遊びに来てくれた時に,「ハチワンダイバー」の仲里依紗が演じる「みるく(メイド)」と「そよ(真剣師)」のどちらが可愛いかということで論争し,「そりゃやっぱりメイド服姿だろ!」という私と,「めがねっ娘じゃないと萌えません!」というO川氏の間で凄絶な議論が繰り広げられたのはここだけの秘密である.