毎日新聞低俗記事問題

今,毎日新聞低俗記事問題が面白い.私は今ブログ空間で何が起こっているのか?を知ることができるシステムを作っている(未発表なので詳細は割愛させて頂く.).たとえば,北京五輪は題材として現時点ではあまり面白くない…というのは,マスコミから大量にニュースが供給されるために,ブログではコメントを述べる程度にすぎないのだ.毎日新聞の場合には,新聞社という立ち場を利用(悪用?)して,情報隠蔽,情報操作,情報統制など最大限に能力を発揮している.そのために,いわゆる従来のマスコミがこの問題を報じることはない.そのためか,CGM側でそれを補って真実を報道する動きが最大限に発揮され,情報が供給されているのだ.
つまり,既存メディアとCGMは互いに相補うもので,片方がその機能を果たさない場合には,もう片方がそれを補うという生態系が確立されつつあるのを感じる.しかも,既存メディアが集中型・統制型であるのに対して,CGMは分散型・自律型で,互いに互いを補い合うことで成長しているのである.海外ではそのような傾向があることは論文で読んでいたが,日本ではかなり違う権威におもねる傾向を示していると感じていたので,今回の件は驚きであった.
今回毎日新聞の対応が非常にお粗末なのは,既存メディアがCGMに対してある種の恐怖感を抱いているからであろう.私の推測では,これは「個」に対しての恐怖,つまり変な奴や敵が出てこないか?またはその数が増えないか?ということに対してである.しかし,別にネットに限らずとも,同じことは起こっているはずであり,その観測がネットだと非常に容易だということに過ぎない.まあ,毎日新聞のように「俺たちは情報隠蔽,情報操作,情報統制は簡単だから,怖くない.」と今まで信じて行動している人達にとっては,自分たちのやり方が通用しない形態は憎むべきものなのかもしれないし,その攻撃対象を明らかにするために真の意図を隠した上で「匿名はよくない」という情報操作をしているのだろう.
でも,真に着目すべきことは,「系」としての働きではないだろうか.既存メディアが今までいい加減なことをしていても,大衆にはそれに対抗する手段はなかった.しかし,今既存メディアがその役目を果たさなければ,それを補って真実を報道できる新たな系が生まれつつあり,それがフィードバック回路の役目を果たし,全体を正常に保とうとする.そして,その動きこそが既存メディアにとって「個」よりも重要なことなのかもしれない.