某研究会二日目

オノマトペ擬声語)を用いたレシピ探索システムは興味深い.10年ほど前にキーワードベースの分散情報検索インフラストラクチャを作った時に形容詞を加えてみると「柔らかい」のような表現で情報を見ることができて非常に興味深かったので,着眼点は非常に良いと思う.ただ,その質疑応答の様子で,「料理は得意じゃないんじゃない?」と思った人が数人いたようだ(笑)
O塚氏による女性向けフリーマガジンの分析は,以前にも内容を教えてもらっていたが,分析結果を男性が見ると女性の生々しい実態が表れていて,かなりの驚きがある.予測との間にそれだけのギャップ・バイアスがあるということは,分析結果に価値があることを示しているが,こういう場で公開できないような結果は,男性はそもそも見ない方が精神衛生的に良いかもしれない(笑)
Twitterに関してのセッションは興味深い.ただ,「Twitterはこういうもの」という狭い定義をしている先生方が多いようだ.システム実装・運用もやっていた側から見ると,良いと思っている機能を実装しても必ずしも使ってくれるわけではなく,同じ機能も同じように使ってくれるわけでなく,システム+ユーザという組み合わせで決まる・変わっていくので,私は最初は比較的広い定義を採用して,実データの分析の進行状況で判断するようにしている.
M村准教授の話は,以前から研究しているモデルを厳密に定義しなおし,それをTwitterに適用したもの.ただ,この結果から,Twitterはホーム画面からアクセスした場合にはフォロー関係ネットワーク上を情報が伝播したと見なし,ハッシュタグで検索した場合には通常の掲示板のような表示結果(検索結果)上の伝播したと見なさなければいけないという多面性が存在することを再確認.しかし,やなり直近の同じ語を含むつぶやきが関係しているという仮定は実際には成り立たない(たとえば,バースト状態の時には,相当前の書き込みに影響されているはず)ので,ちゃんとした推定手法を考える必要があり,そこに一つの研究ネタがありそう.
ayayaの旦那が共著者のH田氏の発表は,私としてはセンサーと人間の共存という可能性がありそうで興味深かった.
他にも,地図型アニメーションシステムとか時系列可視化とか,現時点ではまだまだだけど,うまく改良していけば化けそうな可能性がある研究も散見された.
次回は9月に離れ小島(例,佐渡島)を計画しているようだ.行きたいけど,ネタ作れるかなあ…?