バンドエイド キズパワーパッド(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)

先日,雪の日に転倒して怪我をしたので,前から興味があった「キズパワーパッド」を使ってみた.これはwikipedia:湿潤療法と呼ばれる治療法だ.ほぼ治ってきたので,今回気が付いたことをメモしておく.もしこういう話が気持ち悪いと思う人がいれば,以降はスルーして欲しい.

  • この治療法は一口で言えば「傷口を乾かしたら負け」.ハイドロコロイドが体液を吸収してゲル状になることで,傷口を浸潤状態に保つことを理解しておこう.
  • 擦り傷など,皮膚が広範囲になくなってしまったような場合の方が,体液がしっかり出るので適している.刃物の切り傷などは液体絆創膏などを使って傷口そのものを閉鎖した方がよいと思う.
  • 消毒はしないので,最初に余計な皮膚を取り除き,患部を水道水できれいに洗浄しておく必要がある.実は私はとりあえず防水のバンドエイドを使ってから翌日の朝にキズパワーパッドを購入して使用したが,本来は感染を防ぐために負傷後すぐ適用する方がよいらしいので注意するべし.
  • これは傷口が痛まない.手の平のパソコンを使う時にアームレストに触れる部分を怪我したのだが,まったく問題なく仕事が出来た.かさぶたもできないし,キズパワーパッド自体がクッションになるからだろうが,これは嬉しい.
  • 貼った直後は傷口が透けて見えて痛々しくてびっくりするが,その後すぐわからなくなるので安心して欲しい.
  • 体液を保持してゲル状になる(最初は白く,その後黄土色になる)が,量に応じてその範囲が拡大し,漏れたら交換する必要がある.だから,負傷直後は大きめのものを使い,皮膚が再生して範囲が縮小したり,体液が出なくなったら小さなものに交換するとよい.
  • 最初は体液を吸収してパンパンになるので,貼り方にも注意すべし.皺が出ないように貼った直後に,周囲をしっかり圧着すると,手の平の皺までわかるくらいにしっかり貼りつく.
  • 交換時期は2〜3日に一回,最大5日だが,個人的には2日(=シャワー二回)で剥がれてくるので,シャワーの直後に交換していた.何らかの方法で防水すれば,もっと持つかも.
  • 交換時にはゲル状のものを一旦洗い流す必要がある.私の場合は別に化膿していなかったけど少し臭かった(体液の匂い?)ので,多少臭いがあっても,傷口が腫れていたり,膿がなければ大丈夫だと思う.
  • 最初は傷口が生々しいままで,どの程度まで使えばよいかわからなくて不安になるが,後半ではっきり皮膚の再生がわかるようになるので,安心して待つべし.
  • 低アレルギー粘着剤を使っているらしいが,皮膚がそれほど弱いとは思っていなかった私でも,皮膚がかぶれたように赤くなってくる.皮膚が弱い人は注意すべし.
  • 実は私は最後に少し失敗した.というのは,皮膚が再生して傷口がアーモンド大から米粒ほどに縮小した時に普通に交換したら,少ない体液を吸収して傷口が乾き,内部でかさぶたができてしまったのだ.こうすると,傷口はきれいに治らないし,かさぶたがなくなるまで非常に長い時間が掛かってしまう.
  • 皮膚がみるみるうちに再生して傷口が小さくなった時には,交換時期をできる限り延ばすとか,傷口にあたる部分をあらかじめ水分でゲル化しておく必要があるかもしれない.私は手の平だからかまわないけど,顔など見える部分に使う人はがんばって工夫して欲しい.