世界の中心で,愛をさけぶ
完全予約限定生産DVD-BOXを買ったが,で,でかっ!(笑)ちなみに,付録のフィルムは,アキの髪が抜けるシーンだった.ただ,DVDとしてのコンテンツの構成は,とんでもないほど手抜き(苦笑)
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2004/12/23
- メディア: DVD
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ということで,DVDで見直してみたが,やはりこの作品は素晴らしいと思う.過去と現在…光と闇を,カセットテープに残されたアキ(長澤まさみ)の表情豊かな声がつなぎ合わせていく(ただし,この過去と現在が混沌とした表現そのものが理解できないと言って批判する人も多い).ウォークマンのアイデアがなかったら,この作品がここまで成功することはなかっただろう.
しかも,この作品を遺作としてなくなったカメラマンの篠田昇の圧倒的な映像美は,言葉にできないほどの感動を与える.なんでもないはずの過去の日々が,こんなに輝いてみえるのは彼の力が大きいと思う.メイキングによると,彼はその異常なほどのこだわりから,撮影時間が掛かりすぎると,多くの監督から敬遠されていたらしい.「花とアリス」でも,撮影と並行して自作カメラを開発して使っていたくらいの人(だから,前半と後半では映像が違う!)だからなあ.映画の世界でもサラリーマンの世界と同じようにお手軽な人が好まれるのだろうが,やはりそれはそれなりの感動(成果)しか与えない.これから,彼のようなカメラマンは出てくるのだろうか?本当に惜しい人を亡くしてしまった.
彼は,この映画撮影時には,「残していく人の気持ちがわかるようになってきた」と言っていたらしい.たぶん,この映画には,彼からの残していく者へのメッセージが込められているのだろう.
限定版を買ったのは未公開映像に非常に期待していたからだが,非常にしょぼい.しかも,以前どこかで見た記憶がある夢島でのキスシーンが収録されていないようだ(確か蛍が舞う中のものすごい綺麗なシーン).これは,すでに作成中との噂があるディレクターズカット版で使われるのか?