四月物語

前から見たかった岩井俊二監督の映画.もちろん撮影はあの故・篠田昇.助監督は「世界の中心で愛を叫ぶ」の行定勲
上映当時は松たか子の初主演ということで他のアイドル映画のように安易な作りじゅないかと敬遠していたが,ずっと気になっていた.

四月物語 [DVD]

四月物語 [DVD]

最初からほとんどの部分は,映像はきれいでも,非常に退屈(に見える)で主人公の行動も無計画っぽくて共感もできないし理解できない.しかし,ここで駄作と判断して見るのをやめてしまってはいけない!!!

本当の最後の部分の高校時代の主人公の話が語られるにつれ,今までの一見目的がないように見えた彼女の行動がつなぎ合わされ,一気に見方が変わる.さらに,その後のシーンの演技と台詞と心理描写は圧巻.ラストまで一気に見せてくれる.また,映画のピアノは彼女自身の演奏らしいが,うまくはなく少々不器用だが,彼女の歌のように暖かな点が合っていてよい.また,予告編のセンスがよくて,これまた泣かせる.

どのくらい気に入ったかというと,見終わった後にamazonで同じDVD,サントラ,岩井監督の撮影した松たか子のPVのDVDを一気に購入してしまったくらいだ.

最後に面白いことが二つ.一つは,彼女が住む狭い小さい部屋.よく今時こんなところを探し出したよなあ…と思っていたのだが,実は私の会社の社宅でした!残念!(苦笑)もう一つは,映画中に出てくる「武蔵野大学」.当時は実在しなかったが,2003年4月から武蔵野女子大学が共学になり「武蔵野大学」に改名されたので,今は実在する.