PRESSO BAIT REEL(ダイワ)

私はここ二年ほど釣りの師匠の影響で,渓流でベイトリールを使っていた.最初はダメだったが,師匠から紹介してもらったチューニングショップ「Avail」から,チューニングパーツを購入してアンバサダーやSX,カルカッタをチューニングして,ようやくまともに使えるようになった.

http://www.avail.jp/

なお彼らの成果も広まってきて,最近彼らのコンセプトに基づいたリールが,ダイワから出た.

http://fishing.daiwa21.com/index.asp?ItemID=3004

これはPixyの一部を変更したもので,変更点は次の4点.

  1. フィネストーナメントドラグ
  2. 軽量ハンドル
  3. 軽量平底シャロースプール
  4. マグフォース化(普通のマグへの変更)

で,これを買い足そうかと思って師匠に聞いたところ,釣り仲間と分解して分析した結果2〜4が不十分で,そのままでは実釣に耐えないリールになっていると連絡があった.

ハンドルの軽量化が不十分で左右のバランスが悪く回転が鈍いのはおいといても,スプールが重いわりには,マグの効きが弱く,キャストに問題が出るそうなのだ.実際,王禅寺でおこなわれた発表会では,ほとんどの人がうまく投げられなかったという報告もある(メーカーの人は「投げれる人は投げれるんですけどねえ」と言ったらしいが…(苦笑)).結局PRESSOのスペシャルパーツはほとんど交換するはめになるので,安いPixyの方をAvailのパーツでチューニングした方がよいらしい.やはり,コストを極限まで抑えなければならないメーカーは,こういう高品質が要求されるパーツを作るのは難しいのかな.

なお,ダイワは彼らのコンセプトやパーツの設計をそっくりパクったわりには,Availを特許侵害とかで追いつめているという噂も聞いたが,自社向けアフターパーツを提供してくれる会社をいじめる会社なんて,ほかに聞いたことがない.このようなチューニングショップがあるから,ダイワの製品を買おうというユーザも多いはず.ソフトウェアの世界では,自社向けに製品を開発する会社を支援しても,排除しようなんて間抜けなビジネスをする会社なんてないのだが,釣りの世界は遅れているのだろう.釣り人の利益を優先して,そういう狭量なことはすぐ止めて欲しいものだ.