検索では追いつけない

O山教授の発言.

http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20344636,00.htm

確かに今の日本は負け戦に近い状態かもしれない.

私の経験から言えば,同じレベルのシステムを創り出すことは可能だと思う.実際にG社の後を追って,Y社,M社がそれをおこなったわけだし,すでに基本技術もいろいろある.

しかし,日本ではできないと思っている.それは日本人の気質が,そのような高度に統合されたソフトウェアを設計・実装するのに向かないからである.ただし,問題は,技術ではなく,マネージメントの方にある…つまり,高度に複雑な問題のために,多くの優秀な技術者を集め,彼らの能力を最大限に引き出す…なんてことをしようとしても,すぐにマネージメントレベルの衝突が起こり,プロジェクトが停滞するのは間違いない.本当は無から有を作り出すような分散協調の無尽蔵のパワーが必要なのに,そこに革新を阻害する無駄な秩序を沢山持ち込んですべてを台無しにしがちなのだ.

私の義兄が帰国した時に,急遽直接A社のCEOの?teve ?obsからレポート提出を命じられて徹夜して一生懸命書いていたのを思い出すが,日本ではそんな技術的な話について頻繁に技術部門の現場のトップと真摯に意見を交換するという話は聞かない…というか,そういう人はたいていは技術から遠ざかってしまっていて,自分の直下の同様に技術から遠ざかっている人と意見を交わす程度にすぎない.結局,真の技術マネージメントって日本の大組織に存在しないのではないだろうかとまで思ってしまう.

研究用のデータ提供なんてもってのほか.そもそも,最近の日本人経営者には,損して得を取るという考えがないようだ.そのようでは産学協同体制を作って,さらにその中の優秀な研究者・技術者を引き抜いている北米組に勝てるわけがない.ただし,彼らの仕事ををうまくコピー・日本語化して,日本という限られた国の中で提供するという仕事しかしないのなら,確かにそういう努力は不要なのかもしれないけど.

ところで,これって一口に言えば?TCIRのQ&AタスクにY社の知恵袋のデータを使うという話だよね?K戸氏が一時期苦労していたのって,これなのかな….