食べログの評価の信頼度

私はよく知らない場所に出張した時には,よく食べログのレビューを参考にしているので,普段からレビュー内容を良く見ている.それで判ったことだが,食べログの評価の点数と実態は必ずしも一致しない.つまり,良い店は点数がそれほど高くないところにあることが多い.
では,どういう店が点数が高いかというと,次のような店だと思う.

  • 価格が安い.例えば,コストパフォーマンスが良いとか,量が多い店(爆)
  • 雰囲気が良い.例えば,お洒落,接客が良い店.
  • 大衆受けするメニューを提供する店.

つまり,条件の中に「美味しさ」という要素は入らない(爆)点数が高い店は決して不味くはないが,必ずしもすごく美味しい店ばかりでもない.
では,なぜ良い店の評価がそれほど高くならないかというと,次のようなレビューアが存在するからである.

  • 食に対する基本的な知識が欠落している人.例えば,日本酒で言えば,純米酒本醸造酒普通酒は原料,製造方法が異なることから,価格がかなり違う.それらを知らずに,単価の違いだけで「この店は高い」と低く評価する人が多い.
  • 極端な偏食家,また味覚に異常がある人.現在の若い世代は食べ物に好き嫌いがある人が多く,自分が食べれないメニューを出す店を低く評価する人が多いので,逆に誰でも食べれる(=どこでも食べれる)メニューを出す店が相対的に高くなる.また,特にラーメンを精力的にレビューしている人によく見られるのは,化学調味料の多用を含めた昨今の味の濃厚化から,出汁や薄い味を感じることができなくて「味がしない」と書いている人をよく見かける.ただ,そこまでくると一種の味覚障害を起こしている可能性があると思う.
  • 自分が常に一番良い扱いを受けないと満足できない人.はじめてその店に行きながら常連と同じ扱いを受けなかったり,店が一番混雑している時間帯に行って何か問題があるとして評価を低くしている人が多い.

上記の人は,本来評価をするには適していないと思うが,実はそういう人に限って極端に低い評価を付け,それが全体を引き下げている.これらの人達はレビュー内容を見るだけで容易に識別できるので,食べログで店を探す時の参考にして頂きたい.たとえば,ラーメン好きに「味がしない」と書かれている店は,逆にまっとうな食材と調味料を使った良い店だったりすることがある(爆)
なお,これらの問題は,超高級店の場合は起こりにくい.その理由は簡単で,素人レビューアが興味本位で行けるような価格でないからだ(爆)つまり,そのような店は,その価値を知って,それに見合う金額を払える人達「だけ」によって支えられているのである.また,価格が安い店は,マイナスポイントさえなければ,それだけで評価が高くなる.つまり,これらの問題が顕在化するのは,我々の安月給でもなんとか行くこともできるような中間的な価格帯の店である.