O野先生O手町ゆき

厚木から横須賀に移っていたO野氏から,研究所からO手町に異動するとメールが来た.

彼は優秀・著名な研究者であったが,欠点が一つだけあった.そう,学位をまだ取っていなかったのである.大学の先生からは早く論文を持ってこいと何度も催促されていたようだし,私も彼に会うたびに(嫌われるのを承知で)早くとれ,もうすぐ論博は無くなるだろうから今しかないぞ!と口を酸っぱくして言っていたが,いつも笑って誤魔化していたのだった.

人間は実際にいやな思いをしないと,目の前の幸福ははかないものであり,それを維持するためには不断の努力が必要であるということに気が付かないのかもしれない.

彼も逆にこれをいいきっかけにして,早く学位を取ってもらいたいものだ.また,このブログをこっそり読んでいる若手も,いつ何があってもよいように,(学位に限らず)普段からちゃんと準備した方がいいよ.