査読の意外な効用

最終セッションは私が座長.帰りがなかなか厳しい人がいるので時間通りに進行するが,最後のY内氏の発表では途中突っ込みありまくり,質問ありまくり.でも,座長権限でそのまま放置(笑)

なお,そのY内氏だが,H社の上司から発表をキャンセルしてもかまわないか確認しろと言われたらしい.その心は…というと,彼の上司が彼の論文を読んでもまったく理解できなかったらしい.そこで,一計を案じて,「まともな研究会だったら,自分が中身を理解できなくても,発表を認めよう」と判断したらしい.それで,査読コメントが非常にしっかりしていたので,安心して彼を送り出したとのこと.

確かに,ある研究コミュニティのレベルや状況は,レベルが高いか低いか,閉鎖的か進歩的かなど,査読コメントでかなり知ることができる.結局,あるコミュニティの様子は,その判断過程を知ることでうかがい知ることができるということなのかもしれない.