天然コケッコー(新宿武蔵野館)

原作はくらもちふさこ,脚本は「ジョゼと虎と魚たち」の渡辺あやで,一貫したストーリーがあるタイプの作品でないが,キラキラして切ない子供のころを繊細にうまく描いていると思う.美術,撮影,音楽も非常に素晴らしく,この映画で描き出された世界(田舎なのだが,さまざまな点で美しく描かれており,しかも子供達が歩いたり,電車に乗るという行為で場面がゆっくりと繋がれていく)をいつまでも見ていたい気にさせる,夏帆も,なかなか良い自然体の演技を見せており,特に最後の教室のシーンは注目か.