Sun Tech Days 2007

久しぶりのJavaイベント(と言っても,Solarisと一緒だが…).しかも,前回は学位論文提出と重なって行けなかったので,本当に久しぶり.
総論としては,いろいろ見せられても,アピールする画期的な技術というのはなかったような気がする.つまり,スター不在(JavaFXは面白いが,似たようなところを狙っている手ごわいライバルが多すぎると思う).しかし,Javaは単なる言語処理系から進化し,EoDデバッグ,チューニングという,実際の開発・運用に重要な要素を考慮した言語を取り巻く環境になりつつあり,これはプログラムの実行と切り離されている静的コンパイラや,簡単なことが売りのスクリプト言語がカバーしない&到達できない境地に来ており,いろいろ細かい仕様や機能を聞いていると,次第に興奮してくる.
今回来た目的の一つは,並列処理やチューニングのノウハウを学ぶことで,正直に告白すれば最近の並列化の実装がよく掴めていない.昔から,並列化のプリミティブ機能を自分で実装していたし,別に機能単位では理解できるが,例えば行列計算の効率的な実装例が欲しいな…と思っていたのだが,やはりそんな甘くはなかった.自分で考えて実装するか….他にNetBeansのプロファイラは便利そうなので,またインストールしてみるかな….
なお,最近某MLにメールがあまり流れてこないと思ったら,現在は現行バージョンの保守,OpenJDKへの移行作業,そしてJavaFXのために次期バージョンの作業は停滞気味らしい.
Mac OS XJava環境はリリースが常に大幅に遅れる上に完成度が低く,本当にA社はやる気があるんかい???と思っている開発者は多いと思うが,開発体制もまともに整っていないのではという話もあり.内部でもA社がやる気がないんなら,直接リリースすれば…という話もないではないらしい.特にOpenJDKの話があることだし,例えば中の人にMac Proを一台寄付すれば,移植・ビルドして(非公式にでも)配ってくれるのなら,寄付をする・募ってもいいんだけどな….
久しぶりにG・M氏に会うが,最近結婚したらしく,彼女にプレゼントされたiPhoneで写真を見せてくれる.その指使いは見事の一言であり,縮小されたSafariの画面の小さなボタンまでそのままクリックしていたのにはびっくりした.使っていれば慣れるよというんだけど….なお,今回の講演者は,エヴァンジェリストが多いので,講演者が一般公開されていないセッションが多い.でも,AJAX関係やjMakiのG・M氏が来ていたのに,プログラムに名前が掲載されていないとは,大変もったいないことである.彼のセッションに一つ出てみたが,jMakiは使ってみたいと思った.なお,途中でスタバに行ったりしたので,書けない話(笑)も一杯あり.
基本的に背広派ばかりだが,最後のJavaFXJRubyのセッションだけは,ちょっと会場の色が違い,質問もほとんどがJRuby関係.最新版で比較していないし,たぶんJRubyが一番望まれているサーバ上ではなくコマンドラインからのベンチマークというのが残念.なお,隣でO津氏が,何度も「JavaFXの国際化をどうするんですか?」と質問してくれと頼んでくる…最終的にその質問の答えは彼が出すはずなのに…(笑)難しいのは,スクリプト言語においては,要求されるものが違う…特に文字列の外部化とか…ので,それをどうスマートにできるようにするかだろう.