ブラブラバンバン(渋谷Q-AXシネマ)

今後引っ越し関係で忙しくなるのは,住所変更と新居用物品の受け取りなので,久しぶりに映画を見に行ってみる.渋谷Q-AXシネマは渋谷のラブホテル街のど真ん中にある(笑)のだが,なかなか感じの良い映画館でマイナーな映画をよく上映している…が,それにしても日曜日なのに観客が三人というのは,この映画本当に大丈夫か?(爆)こちらはリラックスして気持ちよく見れたからいいのだが….
この映画は柏木ハルコの漫画の映画化.主人公・主題歌は安良城紅.その周りを固めるのは,福本有希,岡田将生近野成美徳永えりなどの最近よく見かける若手俳優陣.さらにベテランのさとう珠緒(笑…彼女もすでにベテランだよなあ…),藤村俊二森本レオ原日出子,宇崎竜童など.安良城紅=芹生百合子というのは,いろいろな意味で悪くはないキャスティングだと思うし,それなりに存在感を発揮していたとは思う.あと近野成美が非常に印象的.
ただ,「いぬ」から始まった柏木ハルコの漫画の世界というのは,一見普通の生活をテーマにしているようで,実は普通の人ではとてもついていけないような「ぶっとんだ部分」「身近な狂気」をさりげなく持っており,それが彼女の作品を特徴づけていると思う.しかし,この映画は残念ながら,それを充分に表現しきれていない…というか,それを実写映画で表現するのはとても想像がつかない.安良城紅はがんばっていたとは思うが,残念ながら映画としては少々シリアス側にふったこともあり,難しいテーマにチャレンジして失敗したという感じかもしれない.「いぬ」なんかは実際にどう映画化するのか(しかも単なるエロ映画にならないで(笑))というのは見てみたい気もするが,実際には現在連載中の「地平線でダンス」の方が実写映画向きかもしれない.でも,この漫画を映画化しようとチャレンジしただけでも拍手したい…私もまさかこれが映画になるとは思わなかったもの(まあ,「柳の下のどじょう」を狙っていただけかもしれないが(苦笑)).