クライマーズ・ハイ(T・ジョイ大泉)

昨日見た「ジャージの二人」の堺雅人があまりによかったので,これまた予告編で堺雅人が印象的な演技をしていた「クライマーズ・ハイ」を見に行く.しかし,9:00に到着したというのに,9:20でもチケットが買えない…完全に「ポニョ渋滞」.それにしても,この映画館はディスプレイで表示している映画一覧が見えないだけでなく,何度見ても表示されていない映画もあるのは問題だよなあ.少々不安になりながら,上映されているのを確認して, 予告編上映中に滑り込む.
さて,これは1985年8月12日のあの日航機墜落事故の際の地方紙の状況を描いた映画.記者が事故現場に行くものの,悲惨なシーンは一切描かず,人間模様から事故の悲惨さを描き出して行く手法で表現する.とにかく,新聞社関連のシーンは素晴らしいの一言.非常に癖のあるよい役者(山崎努田口トモロヲ,マギー,でんでんなど)を集めていて,それゆえにかなり迫力のあるシーンになっている.ただ,ストーリー的にいくつかの要素が並行して進むのだが,新聞社以外のシーンはうまく描けていたとは思えない気がしたし,それゆえに主人公の悠木和雅役の堤真一のせっかくの演技がいま一つに見えてしまった.堺雅人の演技はとにかく素晴らしいの一言.他の作品を柔の演技だとすれば,これは正反対の剛の演技.たしかに今旬の役者だと思う.