ビジュアライジング・データ(オライリー・ジャパン)

先日A池氏に「M井さんが監訳した本で使われているProcessingって何?」と質問したら,「私はよく知らないので,送ります!」と,いきなり献本して頂いた.

ビジュアライジング・データ ―Processingによる情報視覚化手法

ビジュアライジング・データ ―Processingによる情報視覚化手法

ざっと見て思い出したが,ProcessingはJavaで記述された可視化環境で,独自の言語仕様からJava言語に一旦変換して実行する.もちろん,ライブラリをJavaプログラムやActionScriptのプログラムから直接呼び出すこともできるらしい.
ちょっと目を惹いたのは,アメリカ地図に簡単にプロットできること.当然日本地図にも簡単にできるだろうから,ちょっと使ってみてもいいかも.
ただし,ネットワークの可視化例では,Javaのサンプルプログラム「GraphLayout」をProcessing用に移植したり,GraphVizを使ったりしているので,もしかして高度なレイアウトアルゴリズムは提供されていないのかな?もしそうなら,ネットワークの可視化には,他のレイアウトのバリエーションが多いライブラリやツールを使った方がよいと思う.
なお,この本の良い点は,まえがきに「情報視覚化をテーマにした書籍はたくさんありますが,学術論文を集めただけのものが多く,実際にどうやって表示するのか説明しているものはほとんどありません.」と書かれているように,Processingに限定されない,情報可視化の入門用教科書としても役立つことだと思う.確かに,私の手元の可視化本のほとんどは論文集なので,そういう点では結構貴重である.
話は変わるが,一緒に送られてきた某書籍は,現在監訳者を探しているらしい.結構面白そうなので,よっぽど訳が酷くなければ見てあげてもいいけど…(と書いたら,本当にやらされたりして(苦笑)→追記:やらされそうな雰囲気(苦笑)).やはり,A池氏はやり手&危険である(爆)