カフーを待ちわびて(T・ジョイ大泉)

早朝なのに珍しく客が多いなあ…と思って,チケット購入の時に「映画の日」だったと気が付いた(苦笑)
さて,この映画は予告編を見て一種独特の空気感が気になっていたのだが,沖縄の雰囲気をうまく伝えていて期待を裏切らなかった.
玉山鉄二は気負うところのない非常にナチュラルな演技.特に良かったのはマイコで,優れた女優が持つ一種独特のオーラがあり,しかもソフトで幻想感をかき立てる声が良い.彼女の衣装は最初から最後まで一環して,ワンピースやシャツを主体とした白系のフェミニンな感じなのだが,ヒールの高い白のサンダルから,いつの間にかビーチサンダルになっているという演出が,彼女がこの島に馴染んで来たことを自然に表して心憎い.ストーリーは多少ご都合主義だが,音楽や構成もよし.感動するという作品ではないが,この空気感を味わいたい人には満足してもらえるのではないか.