まる井(静岡市葵区)

母方の祖父の年忌のためにJR高速バスで帰省し,久しぶりに「まる井」に寄る.
料理は,トマト・帆立貝・獅子唐,自家製ぬか漬(茄子,メロン,胡瓜,沢庵),粒あられピーナッツ.ぬか漬はなかなか美味い.
お酒は以下の通り.お客が多くて忙しそうだったこともあり,今回はお燗は頼まなかった.冷酒でも冷えすぎていないのだが,國香はお燗も良さそうだ.

  • 喜久酔 純米吟醸 麹米:山田錦(50%)・掛米:吟ぎんが(60%) 静岡酵母(静岡・青島酒造株式会社)冷酒
  • 國香(こっこう) 純米吟醸 手造り50% 中汲み 山田錦(50%) 静岡吟醸HD-1 製造年月2009年5月(静岡・國香酒造株式会社)冷酒
  • 國香(こっこう) 傳一郎 純米吟醸 山田錦(60%) 静岡吟醸HD-1(静岡・國香酒造株式会社)冷酒

店主の河井氏にいきなり「もしかして,ブログを書いてませんか?」と質問される.飲食業の人達は,本当によくお客のことを覚えているものだと思う.ちなみに,私は会った人の顔をすぐ忘れてしまう(爆)今まで写真を撮るのは遠慮していたのだが,今後は公認になりそうだ.
なお,店主に,日本酒を呑んでくれるお客が少ないと相談される.だいたい10人に1人ぐらいの割合で,基本的にウィスキーが多いとのこと(ここはウィスキーの品揃えも良い).日本酒は,その辺で買える・飲める日本酒の大半が不味く,吟醸酒も吟香が過度に付いた食中酒に使えないものが多く,飲食店もギンギンに冷やして提供するだけで適切な温度管理ができない場合が多いという三重苦なので,飲む人が少なくなっても仕方ないと思っている(まともなお酒を飲ませると,ほとんどが美味しいと言うのだけどね).実際,東京の日本酒の名店でさえも,日本酒を飲まない人もかなり多いので,ある程度は仕方ないのかなという気がする.
他に考えられる理由としては,ここは外見が日本酒バーには見えないことかな.中に入ると河井氏は着物姿で,雰囲気もつまみ類もなかなか良いのだが,店の外観が高級クラブっぽくて,日本酒を出しているとは思えないかもしれない.私は旅行先では外のメニューや空き瓶で店を判断するが,そういう判断基準ではこの店に入ることはなかっただろうし.あと,東京と違って一人でじっくり飲むお客が少ない(一人暮らしが少なく,たいてい友人や家族と行く?)からかもしれない.でも,今の不況下では店をちゃんと経営するだけでも大変なので,少数精鋭で静岡の地酒を出してくれれば充分だと思っている.ただ,日本酒の灯は絶やしたくないので,近くに寄った際はぜひ訪問してあげて欲しい.
なお,ウィスキー好きのお客が多いので,最近は日本のウィスキーにも力を入れ始めたそうだ.学生時代はニッカのピュアモルトをよく呑んでいたけど,最近はまったく手が回らないが,今度試してみようかな.