docomo NEXT series GALAXY Note II SC-02E(NTTドコモ)

先日報告した通り,GALAXY Note IIを購入.理由は,共同研究者のS田氏やG社のH田氏などの超エキスパートが使っていたことと,そのサイズとSペンにある.対抗候補はWindows 8 Phoneだったが,結局M社が日本国内発売を見送ってしまったので,これに絞り込まれたのである.
簡単な感想は以下の通り.ユーザの目的によるが,かなりお勧めの機種だと思う.

  • サイズは期待通り.胸ポケットに入り,片手でもちやすいサイズでありながら,Webページや小説(Kindle版)も見やすい.ただし,コミック(Kindle版)は文字が見にくく,7インチ以上のタブレットの方がよい.
  • SペンとSノートは素晴らしい.画面をロックした状態でも,ペンを抜くだけでSノートを呼び出して書くことができ,ペンを収納するとデータを保存してからノートが閉じる.友人との筆談やメモ書きに本当にぴったりだ.
  • GPSの精度と追従度はiPhone 4Sと比べると少し悪いようだ.街歩きには大きな支障はないが,カーナビ代わりに使うのは無理かもしれない.
  • アップルのiCloudとは,「SmoothSync for Cloud Contacts」(連絡先),「SmoothSync for Cloud Calendar」(カレンダー)で同期できる.ただし,Android 4.1には再起動すると有料アプリのアカウントが消えるというバグがあり,これに対応するために「JB Workaround Cloud Contacts」「JB Workaround Cloud Calendar」がリリースされている.Galaxy Note IIは,Android標準の「スケジュール」の代わりに「Sプランナー」が,「電話帳」のかわりに「連絡先」が提供されている.特に「Sプランナー」は月表示でも予定が読めるので,なかなかいい感じである.
  • CPUは相当早いはずだが,Android OSは随所でチューニング不足が感じられる.例えば,起動時間,縦・横の画面の切り替えなど,いろいろなところで遅い.
  • Samsung独自の改良が随所に加えられていて,なかなか使いやすい.その点ではもっと新しいAndroid 4.2のNexus 7よりもいいかも?
  • 電源消費は相変わらず多い.せめて二日悠々ともってくれるようになればいいのだが,現在は標準機能だけで工夫している.
  • 音量調節ボタンと画面ロックボタンがほぼ同じ高さについているので,片方を押すときに他方にも力が加わってしまう.さらに,液晶の周囲のマージンが少ないのか,使用中に誤動作?してしまうことが多い.結局,TPU素材のケースを付けたら,ボタンが引っ込み,液晶の縁が盛り上がって,誤動作はなくなった.
  • 標準添付されるフリップカバーだが,開いた状態で使うとホールドしにくく,またてこの原理で本体が落下してしまうことが何度かあったので,万が一を考えて使うのを止めてしまった.今までのPDAなどでフリップカバーは愛用していたので,そのうち再チャレンジするかもしれない.
  • ワンセグ.感度が悪いのか,場所が悪いのか,うまく見れない.まあ,最初から当てにはしていない(爆)

この機種を使ってわかったが,もし「この機能がどうしても使いたい!」というこだわりがない初心者ならば,AndroidスマートフォンよりもiPhoneの方がお勧めである.その大きな理由は以下の通り.

  • Android OSは,各メーカーやキャリアが勝手に機能を追加するので,設定や使い方が絡まったスパゲッティのように複雑になっている.特に,仕事を丸投げするキャリアが絡むところは許しがたいほど酷い.それをすべて理解して使いこなしたり,余計な電源消費を押さえていく行為は,非常に難解なパズルそのものである.また,アプリケーションをインストールするにも,Google PlaySamsung Apps,Dマーケットと3種類あるのだ.これは初心者には無理だ.
  • 同一機種でも,安い方がいいか,高品質な方がよいのか,要求するサービス条件に合わせて,キャリアが選択できる自由がある.
  • 電気屋に行くと,iPhone用のアクセサリーが,すべてのAndroidスマホを合わせた場合を遥かに超える面積で売られていて,カスタマイズの自由度が非常に高い.これは,Androidスマホは,開発サイクルが早く,OSのバージョンアップができる期間も短いなど,陳腐化がとても激しいので,アクセサリー類で収益を得るのが難しいのだろう.

また,NTTドコモの関わっている部分のレベルは非常に低く,これを改善しない限り企業の急激な凋落は確実である.その理由は以下の通り.

  • NTTドコモの関わるアプリは,非常に使いにくい上に,Androidユーザインタフェースの慣例を破っていることが多い.「しゃべってコンシェル」のような例外を除くと,下請け企業に丸投げで,まともな使い勝手のチェックがされていないからだろう.ガラケーとして,各携帯メーカーが個々に機能を実装していたころよりもひどくなった.
  • NTTドコモの関わるアプリは,なぜか携帯回線で使わせたがる傾向が強く,Wi-Fiで使えても面倒な設定が必要なことがある.基本的に現在のドコモの中核サービスは海外で成功したサービスの模倣が多いのだが,さらにWi-Fiを切らないと使えないなんて面倒なことを要求したら,誰も使わなくなると思う.

これらの問題点を早急に改善しないと,良い製品でも悪いイメージを受け付けられてしまうし,せっかくの良いサービスを提供しても足を引っ張ってしまうことになるだろう.