錫タンブラー(錫の工房アルチ)

7月13日に「錫の工房 アルチ」で開催された「松本長屋のとある一日」というイベントで頼んでいたビール用のタンブラーが出来上がったと連絡があったので,土曜日に受け取ってきた.
吉祥寺の「わ」で使われていたビール用の錫のタンブラー(特注品)が良くて,以前から欲しかったのだが,なかなか気に入った市販品がなくて忘れていたのを,イベントの時にいろいろな錫製品を触らせて頂いたのをきっかけに思い出して注文したのである.
イベントで置いてあった手磨きのタンブラーの感触が素敵だったので,「350mlの缶ビールがちょうど入るタンブラーが欲しい.多少のでこぼこがあった方がいい.ツルツルには磨き上げないで欲しい.ハンドメイドの暖かみがあって,とにかく,色っぽくて,見て・触っただけで,うっとりするような奴をお願いします.」とお願いした.
要するに,お題だけ与えて後はおまかせしたわけだが,頼まれた方もかなり困ったようである.いつの間にか夏も過ぎ,秋になった時に「コップ、もう少しお時間いただいていいですか?出来上がりにどうもセクシーが足りず、練り直したいと思っております。」と連絡があり,その後ようやく完成したのである.なお,工房で試作品を見せて頂いて,これは三回目に作った作品ということが判明した.しかも,仕上げは手磨きでお願いしたので,相当時間が掛かったはずである.

この錫タンブラーの素晴らしいのは以下の点である.

  • 見た感じ,手触りと握った感覚がとにかく素敵.形状と感触にはかなりこだわって頂いたようである.
  • 「わ」の錫タンブラーもそうだったが,口をつけたときの涼しい感じが素敵である.
  • 内側は鋳肌が残されているが,そのために鋳肌に沿ってゆっくりビールを注いだ時に,非常に緻密な泡が立つ.ただ,立ちすぎると350mlが入らなくなるのだが,何回か使った結果,単に立ちすぎた泡を呑めばいいということが判明(爆)

非常に気に入って使っているが,このタンブラーの唯一悪い点は,350mlを一気に呑んでしまうために1本ではすまなくなることだ.次の夏がとても楽しみである.
ところで,「コップ」と呼ばれていたのはなんとかならないものかな…(苦笑)