第11回 珠酒讃々の会(宮田酒店)

I原氏の結婚パーティをぶっちしたのは,これが理由であった.どちらにしようか散々悩んだのだが,I原氏とは今後も頻繁に会うだろうけど,今回初参加の遊穂の蔵元とは今後はなかなか会う機会がないだろうと,I原氏に断りを入れた上で,こちらに参加することにした.しかも,今回は最終回だったのだ.

http://www.miyatasaketen.co.jp/saiji/060617.html

参加蔵元が多いのとお酒の数が多すぎて,とても全部は無理で結局11蔵しか飲めず(なお,1蔵あたり最低4種類はあるのだ).焼酎も飲みたかったが,とても無理(泣)予定があって来れなかったI社のS井氏だったら,全部飲もうとして撃沈するのは確実なくらい多い.

まず最初に遊穂に行って挨拶.最初に吟醸部門で最優秀賞を獲得した噂の能登杜氏自醸酒品評会出品酒を飲ませてもらう.これは協会10号系の明利酵母を使っており,なかなかであった.今回は火入れしたバージョンが主であった.9月に山廃純米が出るらしく,非常に期待したい.酸がしっかりした純米吟醸と,熟成された純米を両立してくれると非常に嬉しい.

他に気に入った蔵は,鶴齢,菊姫,上喜元,御山杉か.鶴齢は純米中心の品揃えだったが,蔵元も言っていたがもっと熟成したい感じ.ただし,お燗にした時に若干酸が分離気味なのが気になった.菊姫は,特に今まで飲まなかった特撰純米が印象的.なお,新橋に菊姫の直営店「酒亭・菊姫」ができたとのことで,ぜひ今度行ってみたい.頼めばお燗もしてくれるとのこと.上喜元は大吟醸が多かったが,蔵元も言っていたがここは純米吟醸特別純米の方が良いと思う.酸がなければ食事に向かないと言っていたし,いろいろな米でチャレンジしているのも良い.華やかさに欠けたために品評会に出品しなかったという出羽燦々大吟醸が気に入った.御山杉は,食中酒を狙っているのか落ち着いたお酒で,しかも大吟醸を含めて熟成させたものが多く,なかなかよかった.

逆に昔気に入っていた臥龍梅,東北泉,天狗舞は,最近軽く,華やかになりすぎた気がする.臥龍梅の鈴木氏には,地元の販売店を聞く.なかなか飲めない普通の純米が良かったので,今度買ってみようと思う.

なお,(株)サンシンのブースがよかった.ここはミニかんすけを作っているメーカーであり,いろいろな酒をその場でお燗してくれるのだ!菊姫,御山杉,上喜元などを飲ませて貰う.本当は遊穂の純米のお燗も飲みたかったのだが,そこには置いてなかった…でも後から他の人に酒を持って行ってお願いすればいいと聞き,しまったと思う.なお,ミニかんすけのチロリは今は2合用だが,今後1合用を作る予定があるそうである.なお,ミニかんすけは温度が上がらないようになっているので,高温にして燗ざましを飲む場合には,燗たのしの方がよいかもしれない.

貰った酒は,出羽桜の夏祭り とび六であった.というのは,ちょうど遊穂の蔵元の藤田氏がいたので,ありますか?と聞いたけど(もう?)ないとのことで,いろいろ探したが,結局酔っぱらっていてめんどくさくなったからである(苦笑).これなら他の人に飲ませるのにちょうどよいし,特に今私のグループにいるカナダ人に飲ませてみるかも.

あと,仕込み水も面白かった.かすかな甘味すらあってうまいと思ったのは,遊穂と鶴齢.上喜元は癖のない何にでも合いそうな味.仕込み水だけ飲んでもいいくらい,それぞれの個性があった.

最後に,再び遊穂に行き,蔵元や杜氏といろいろ話をするが,タイムアウトで追い出される(笑).それで,まだまだ情報が少ないので,ぜひホームページなりブログで情報を発信して頂きたいと強くお願いしておいた.メーリングリストでもよいので,ぜひよろしく.そういえば,遊穂の直営店の様子も聞こうと思ったのだが,忘れてしまった.