鈍獣(新宿武蔵野館)

宮藤官九郎の舞台作品の映画化.基本的にループを繰り返すごとに盛り上げて行くタイプで,つじつまは合っておらず,観客の抱く質問にも回答しないが,演じる役者の技量が最大限に発揮される脚本.舞台では,生瀬勝久池田成志古田新太西田尚美乙葉野波麻帆という強力な組み合わせだったので,さぞかし凄かったと思う.
映画では,やはり北村一輝が秀逸で,これに非常に難しい演技が要求される浅野忠信が絡む.女優としては,真木よう子南野陽子佐津川愛美が絡むが,佐津川愛美がキャリアのわりに,かなり光を放っている.
こういう脚本は舞台向きなので,やはり舞台で見てみたかったと思う.