ThinkPad X40のSSD化

年度末に少し予算が余ったので,新しいWindowsノートを購入しようかと思ったのだが,英語キーボードで即納できる良いマシンがなく,結局手持ちのIBMブランド最後のThinkPad X40の1.8インチIDE HDDをSSDに交換してみた.このマシンは今亡き1.8インチハードディスクが「くそ遅い」ことを除けば,プレゼンや事務作業用途としては,結構気に入っているからである.ハードウェアのスペックは,Pentium M 1.4GHz,1.5GBメモリ,Windows XP Professional Service Pack 3だ.
今回用いたSSDは,PhotoFastのG-Monster 1.8インチSSD V4Sの64GBだ.PhotoFastは日立の1.8インチハードディスクと互換なMLC SSDを何種類も発売してきたが,この新製品はSLCだ.ネットの評判を聞くと,MLCにはよくあるプチフリが生じるということだったので,少々高価だがSLCの方を購入してみた.ちなみに,自宅のEeePC 901もSLCだ.
交換手順は以下の通り.

  1. ThinkPad用のツール「Rescue and Recoverry」を最新版にバージョンアップする(古いと正常に動作しない).「System Update」を使っていたが,これでは最新版に更新されないようだった.バージョンが古い場合は,最初に一旦削除する必要がある.
  2. USB 2.0のポータブルハードディスクを用意する.これを繋いでから再起動してすぐF12を押した時の起動ディスクの選択画面で,このハードディスクが使えることを確認する.
  3. USBハードディスクから起動できるように,まず「Create Recovery Media」を実行して,レスキューディスクを作成する.
  4. 次に「Rescue and Recoverry」で,USBハードディスクにバックアップする.この作業に3時間ぐらい掛かった.
  5. AC電源と電池を取り外して,内蔵ハードディスクを取り出して,SSDに交換して,再度組み立てる.
  6. USBハードディスクを繋いで,起動してすぐF12を押して,表示される起動ディスク選択画面でSSDが認識されていることを確認してから,USBハードディスクを選択する.
  7. 「Rescue and Recoverry」でディスクの内容をレストアしてから,再起動する.SSDは高速だからか,レストアには30分ぐらいしか掛からなかった.
  8. 立ち上がったところで,システム構成が変わったので再起動しろというメッセージが出るので,再び再起動する.
  9. X40には,ハードディスク・アクティブプロテクション・システムがインストールされているが,SSD化により不要になるので,無効にして終了.

なお,私はハードディスクが壊れたので修理に出したのだが,その時点ですでに1.8インチIDE HDDが欠品になっていたようで,代替品と交換されていた.これはハードディスク(ZIF?)をIDEに変換して形状が同じ金属箱に入れたものだが,困ったことに金属のトレーやネジが付属していないので,そのままでは引き出し用のプラスチックパーツに固定できず,次回に取り出す時には全分解が必要になってしまう.そこで,秋葉原ラジオセンターの「山本無線電材」でネジとワッシャーを購入して使ってみた(金属のトレーがない分微妙にクリアランスが広くなるので,ワッシャーがあった方がよいようだった).価格は35円(のために,わざわざ秋葉原まで…orz).同じように修理に出したことがある人は注意すべし.
なお,CrystalDiskMark 2.2で交換前と交換後の性能を測定してみた.カタログデータには及ばないが,かなり高速になっているのがわかると思う.体感的にもかなり快適だが,もうちょっとチューニングできるかどうか調べてみようと思う.