ひまり屋(吉祥寺)

閉店になったので帰ろうとしたら,高谷氏が何度も「ひまり屋に行くんですよね?」と聞くので,行かないとまずいかな…と思い始めて,「ひまり屋」に(笑)
料理は,お通しのモロヘイヤのおひたしに茄子のマリネ.

お酒は以下の通り.

  • 信濃鶴 アルプスの風 純米 製造年月22年7月(長野・酒造株式会社長生社)燗

途中でいつものように寝ていたのだが,吉祥寺の某店の店主が来て語り始めたので,こっそり起きて興味深く聞いていた.
ただ,「アル添の方が美味しい」論は,やはり昔の栄光の吟醸酒(=アル添)時代を引き摺っているなあと感じた.アル添すると,日本酒本来の成分が薄まることによる軽快感と添加したアルコールによる爽快感という利点はあるのだが,その薄さゆえに味わいは今ひとつという欠点がある.まだ純米造りが復活して間もなかった20年前と違って,今は純米酒の酒造技術も進歩し,当時よく見られた「鈍重な純米酒」も少なくなっているので,技術的にはアル添にこだわる理由はなくなっているはずだ.入門酒として,相模灘などの呑みやすく低価格の優れた本醸造があるのはよいことだと思う.ちなみに,アル添のアルコールはかなりきついので,しばらく熟成させた方がよい.
その後,「山廃・生酛って何?」論が展開されて,これは蔵によってまちまちで,味もまちまちなので,その蔵を知ることが大切だと主張してたが,それはまさに正しい.