第9回 究極の静岡吟醸を愛でる会(霞ヶ関ビル35F・東海大学校友会館)

今年もでじゃさんと一緒に「究極の静岡吟醸を愛でる会」に参加した.いつものように吟醸番さんを含む主催者の挨拶の後に各酒蔵からの参加者の紹介があった.なお,「開運」の土井酒造場は息子の嫁を連れて来ており,これからは彼女もこういう場に顔を出すらしい.


今回の出品は,20場,52種類.仕込み水は4種類,23本.今年も無事全種類を利き酒することができた.
個人的に良かったのは,小夜衣,若竹,杉錦,開運,英君,白隠正宗かな.昨年よりもさらに香りが突出していない酒の割合がもっと増えて来て,全体的にレベルアップした気がする.
今年の一番人気はやはり「開運」で,特にH20BYの波瀬杜氏の全国金賞酒は香り・味共に素晴らしい出来であった.これを呑んでしまうと,私が最近香り系吟醸酒が良いとは思わなかったのは,単純に香りが嫌いなのではなく,バランスが崩れたまずい酒が多かったからなんだということがよくわかった.
出品酒ではないが,「白隠正宗」の山廃純米大吟醸も素晴らしいできばえであった.[杉錦」の杉井社長とお話した時も,今一番静岡で気になる蔵だと言っていた.
「小夜衣」は冷たい状態では癖が強かったのだが,温度が上がった状態でもう一度飲み直すと味わいがあって非常に美味しい.森本社長に聞くと,やはり常温が一番旨いように造っているそうである.
また,「英君」の「暴君」という活性滓酒も個性的で非常に面白かった.これは義援金ボトルではないかと思うが,今までの静岡の端正なイメージは覆されるので,買う時はちゃんと自分の心に相談した方がよいと思う(笑).
最後に,こんな素晴らしいイベントを毎年企画してくれる吟醸番氏・清水氏達主催者と,今年も誘ってくれたS井氏に感謝したい.