監訳停滞中

某書籍の監訳作業は,実は最近停滞中.というのは,以前から編集者に今後のスケジュールはどうなるのか?と聞いていたにもかかわらず,その時は何もせず,現在結んでいる翻訳期限の話がいきなり出てきたと思ったら,それを再び長期間放置して,その期限は無理だなと思ったころに,いきなり監訳を一ヶ月でやれと言ってきたからである.
そこで,こちらが申告しているスケジュールは無視し,せっかく作っている作業進行表も確認せず,他のもっと遅れている監訳者の意見も聞かないで命令してきても,物理的に無理なものは無理.それ以前に,こちらがすでに作業した翻訳原稿の編集作業とかもいつまでも放置しているのは一体なぜだ?あなたが仕事をサボっているから,他の監訳者もやる気にならないのでは?と反論し,監訳といいながら,訳語統制も新しいバージョンへの反映も行なわれていない下訳を渡されたので,結局少人数で大量の文書を再翻訳するという無謀なことになったので,せめて量が多い人の原稿の訳語統制と新しいバージョンの反映は下訳を作った人か他の人にお願いしたほうがいいのでは?と提案したのだが,その後一週間もまったく進展がないので,先行きが見えなくなってきたので,私も一旦作業を停止する,ただし9月からは本業が忙しくなるのでしばらく作業はできないことは承知して欲しいと連絡して,作業を中断したのだった.
さらにその後,どうなっているのか?と直接編集者に連絡したところ,な,なんとこの人は未だに問題点を把握しておらず,現在の原稿の一部をそのまま他の人に回せばいいと思っていたようである.しかし,この分野で著名な人=忙しいので,また同じことを繰り返すだけだし,そもそも監訳をお願いしているのに,訳語統制もおこなわらず,翻訳も終わっていない下訳を渡したら,ほとんど詐欺で,その人に失礼だろうと思う(私はとてもできない).そこで,そういうことを相談もせずに勝手に決めずに,まずメーリングリストで進捗を報告してくれ,そこで議論したいからとメールしたところ,再び停滞状態に.
そのうち,ようやく監修者のK林氏が介入してくれたようで,別の編集者から進捗状況の報告があり,残りの下訳を作り直して渡すことにしたいが,意見を聞かせて欲しいと連絡があった.一旦機械翻訳に掛けた後,それを数人で作業してから渡してくれるらしい.まあ,機械翻訳用の辞書は私が作らねばならないと思うし,その翻訳の品質の問題があるが,以前より問題点を把握した建設的な提案だと思う.
それにしても,大規模作業の仕事の仕方や,メールで相談して仕事をする方法を知らないというのは,困ったものだと思う…今までも何冊も出していると聞いていたのだが,苦労したことがなかったのだろうか?お金出して一方的に命令するだけで解決できていたのかなあ.それとも,私が我儘なだけ?(爆)