さらに「イキガミ」と「生活維持省」

ふと思いついて,星マリナの交渉の経緯&映画のスケジュール&ヤングサンデーの休刊スケジュールをまとめてみた.

気がついたことをいくつか.

  • 時期的に,星マリナからの問い合わせの時期とヤングサンデーの休刊が不自然なほどにぴったりかさなっている.
  • ヤングサンデーは休刊開始が7/31だが,Judyは8/23.なぜ不自然なほど早いのか?
  • しかも,ヤングサンデーの場合はTV化・映画化されて人気がある連載が多いので,それらはそのまま他誌に移籍している.なんと,その数10篇以上.これでは,急遽休刊してまでわざわざ移す必要があったのか?Judyは単に全作品がそのまま打ち切りのようだ.

以下は単なる私の推理(妄想)である.小学館の法務や幹部は,今回の件の報告を受けて調査した結果,完全にクロ(つまり盗作)と判定したのではないかと思う.小学館から交渉内容を非公開にするように要求されているようなので真実はわからないが,星マリナが「これは、映画の公開を妨害するものではないということをご理解ください。」と書いているように,今回の件は小学館にとっては映画化が問題だった…つまり,普通なら盗作をした漫画家か編集者(小学館の場合には,すべてを編集者が指示している場合が多い)本人に責任を取らせればいい.しかし,映画の公開を小学館側の一方的なミスで中止したとなると,制作費+違約金でとんでもない額(数十億?)を払わなければならない.これを回避するために,真実を一切公開しないように指示して,掲載誌を急遽休刊させ,編集部を解散したのではないか?星マリナも,掲載誌が休刊になってしまって,編集長も飛ばされたのでは,これ以上の交渉を諦めざるをえないと思ってしまったのだろう.本当は小学館を相手に戦うこともできるはずだけど,さすがにここまで露骨に同じ作品で関係ないと言われるのを許せなかっただけで,お金が目当てではないわけだし.
さて,原作で母親が「死神」と言っている箇所で「イキガミ」と言わせるというナイスなことまでしてくれているこの漫画だが,ここまで同じで関係ないと言い切れると思うほど関係者はバカばかりではなかった(特に小学館は一流大卒が多いのが自慢らしい(笑))だろうから,私の推測(妄想?)では,作者が星新一の作品に影響を受けて「リミット」を書いた後で,今度は本格的に「生活維持省」の続編を原作付きで書きたいと願い出て,了解が出て書き上げたものの,実は編集部・編集者が原作の交渉を一切せずに,無断で掲載したのが発端だったのではないかと善意に解釈したい.なにしろ,「金色のガッシュ」問題で明らかになったように,漫画家の扱いが非常にひどいらしいから.
しかし,星マリナには悪いが,今回の件では小学館も画期的な判断をしたのかもしれない.つまり,SF漫画家が他の(御三家と呼ばれるほどの)「著名」作家のSF漫画やSF小説を読んでいないと言うことができるのなら,今後「未来から来た猫型ロボット」(笑)という漫画や小説を書いて盗作だと指摘されても,「その作品は知らない」の一言で通せるわけである.その猫に耳がなかったとしても「iPhoneガールの孫が付け忘れたから」と言えば,設定が違うので大丈夫だし,内容がまったくクリソツでも「似てない」と言い切ればよい.つまり,今回の件は,小学館は自社の作家の作品に関して,電子的にコピーするようなことさえしなければ,少々似ていようが細かい文句をつけませんという,閉鎖的で自社の知的資産をがんじがらめにしがちな日本企業としては,かなりの大英断をくだしたのではないか.この英断は漫画界を活性化するかもしれない(爆)