純米酒を呑みつぐ会(茗渓会館・茗荷谷)

昨日に引き続き,今日も茗荷谷駅で下車し,駅の近くの「茗渓会館」で「純米酒を呑みつぐ会」に参加する.女性陣の気合いが凄く,るみちゃん,ayaya,大塚屋京子さんはきれいな着物姿,作のりえさんはモガ風のお洒落な格好である.
第一部は,「鷹勇」の坂本俊氏と「大手門・独楽蔵」の末永利幸氏.どちらも黄綬褒章を受賞した名杜氏の対談である.話を引き出すのは,清水台平野屋の野内哲夫氏と酒本商店の酒本久也氏.全員,上原浩先生の門下である.


話は,坂本氏が信念の人だとしたら,末永氏はバランス感覚に優れた人であろう,たとえば炭素濾過に関しては,末永氏は状況に合わせて最小限に止めるべきだと発言したのに対し,坂本氏は「酒造りに対する侮辱」とまで言い切ったらしい(というのは,私はうっかり聞き逃した).また,一番会心の酒造りができた年はというと,末永氏が「夏子の酒」などで注目された昭和63年を挙げたのに対し,坂本氏は現在チャレンジしている「強力」の酒だという.他に上原先生が好きだった「酒茶漬」のレシピが伝授される.
第二部は,彼らが作った純米酒を楽しむ会であり,坂本氏と末永氏が各テーブルを回って話をするという贅沢さだ.私は「大塚屋か松の屋関係者と一緒にして」とお願いしたら,両方が一緒のテーブルであり,大塚屋夫妻は寺田本家の藤波杜氏を同伴してきていた.
料理は,前菜盛り合わせ,刺身盛り合わせ,芝海老のチリソース炒め,ナスの炒め物,アワビ・イカの炒め物,海老団子・団子焼き,ちらし寿司,中華風漬物.基本的に中華料理がベースのようである.
お酒は以下の通りで,冷酒,冷や(常温),燗の三種類で提供された.比べてみると,やはり鷹勇と独楽蔵は対照的で,鷹勇の方が鋭く,独楽蔵の方が幅がある感じ.また,温度帯に関しても,独楽蔵が常温から燗までどれでも受け入れやすいのに対し,鷹勇は燗の温度帯をかなり選ぶ感じだった.両者の仕込み水も用意されており,鷹勇が切れる感じ,杜の蔵がふくらみがある感じだったと思う.

  1. 鷹勇 純米吟醸なかだれ 無濾過生原酒 山田錦60%・玉栄40%(50%) 協会9号 H20BY 製造年月21年9月(鳥取・大谷酒造株式会社)
  2. 独楽蔵 豊熟純米大吟醸 醇 福岡県糸島産山田錦(45%) 9号酵母 2006醸造年度(福岡・株式会社杜の蔵)
  3. 鷹勇 特別純米酒 山田錦60%・玉栄40%(50%) 協会9号 H19BY(鳥取・大谷酒造株式会社)
  4. 独楽蔵 純米 無農薬山田錦六十 福岡県糸島産山田錦(60%) 2007醸造年度 製造年月2009年7月(福岡・株式会社杜の蔵)
  5. 鷹勇 山廃純米 平成15年度仕込 山田錦・玉栄(60%) 協会7号 製造年月19年8月(鳥取・大谷酒造株式会社)
  6. 独楽蔵 燗純米(福岡・株式会社杜の蔵)

さて,以下は蛇足.最初はお燗の温度が低かったので,ま・ぜらさんやれもさんなどの運営側スタッフを捕まえて何度もダメだししているるみちゃん(笑)

あと京子さんが藤波杜氏に「いつもブログで私の悪口ばかり書いてるんですよ」と根も葉もない(?)告げ口をしていたので,罪滅ぼしに大塚屋夫婦仲危機説を払拭するような仲の良い写真を掲載しておく(笑)

私は私で,昨日撮影した辨天娘の太田陽子氏とのツーショット写真を見せびらかしていた.るみちゃん「これ誰?(爆)」,ayaya「京都に引き続き,また会ったの〜.凄い偶然だね〜(ayaya口調で)」,隣の席の外見はクールビューティだが言葉もクールなI田氏「この時,お酒飲んでた?」,私「飲んでた」,I田氏「飲んでたなら仕方ないけど,素面だったら完全にダメですね」(すみません,反省してます).その後,I田氏には,「(私の名前)さんは,考えることも行動もすごく変わってますよね〜」とさらに一刀両断されるorz
I田氏の反対側は大塚屋の哲也さんで,今日は初めてゆっくり飲んで話をすることができた.いつも忙しい哲也さんだが,やはりいろいろ知っていて,非常に勉強になる.ただ,その言葉のはしばしに,大塚屋の実権がすでに女帝に握られている気配が….