井のなか（錦糸町）
とみさんから連れて行ってくれと頼まれたので，久しぶりに「井のなか」に．工藤氏が新しい店を出すと聞いて，しばらく状況を見守っていたのだけど，今回連絡してみたら，周囲の人に今は良い状況でないと反対されて見送ったそうで，さっそく予約することにした．今回はさらにさかずきん姉と日本酒ブロガの岩井ゆき子氏が参加するという豪華なメンバーだ．
料理は，お通し六品盛（グリーンピースのトマト煮込み，いぶりがっことクリームチーズ，きのこのマリネ，シャモロックのぼんじりの薫製，かんぱちの酒盗和え，蛸のにんにく醤油漬），冷製二品盛（生ハムの桃のソース掛け・クリームチーズ入り，パテ・ド・カンパーニュ），レバーペースト，粕汁，刺身盛り合わせ（鰆，〆鯖，カンパチ，シマアジの焼霜造り），メイン（山形牛のステーキ・玉ねぎのソース，高野豆腐のカツレツ，ポテト）．
量は食べれないので，種類をいろいろ出してくれと頼んでおいたのだが，量にやられてしまい，さかずきん姉は途中で食べれなくなり，私もカツレツの最後の2cmが食べれなかった（苦笑）
この原因は粕汁で，これは「俺は洋風料理しか作れない」という工藤氏がベシャメルソースをベースにして，神亀大吟醸の酒粕と白味噌を使って作った特別製で，無茶苦茶美味しくて，全員あっという間に飲み干してしまったのだが，なにしろ，野菜がたっぷり・量もたっぷり（大きな丼だったのだ）なものだから，この時点でかなり苦しい状態になってしまった．しかし，それがわかっていても食べ尽くしてしまうほど美味いのだ．さすがに工藤氏もやりすぎたと思ったらしく，後から「料理，張り切りすぎました．」とメールが来た．かわいい（笑）
今日頼んだお酒は以下の通り．さかずきん姉は食が細いこともあり，冷酒をゆっくり呑むのが好きらしい．ゆうゆは，最初は「私，にごり酒は苦手なんですぅ〜」と言っていたが，とみさんと私が強引に勧めて生酛のどぶを飲ませたら，「美味しい！」と目を輝かせていた．日本酒をしっかり勉強している彼女でもこうなのだから，前に飲んだ日本酒によるイメージの刷り込みというのは強いし，日本酒のように一見同じように見えても全然違う幅が広い嗜好品の場合は，その分提供方法が難しいということになるのだろう．
なお，工藤氏によると，さすがに今年の夏の猛暑では「井のなか」と言えども燗酒はあまり出なかったそうだが，そこで活躍したのが，竹鶴と睡龍の冷酒だったそうだ．一瞬「えっ？」と思うけど，最近は有名になって売れすぎているからか，酒質が多少ライトになってきて，冷酒としても通用するようになったそうだ．燗酒ファンとしては，ちょっと複雑な気持ちだけどね．
- 扶桑鶴 純米酒 兵庫産山田錦（65%） 製造年月22年10月（島根・株式会社桑原酒場）燗
- 諏訪泉 田中農場 純米酒 特別選別米 七割精米 田中農場産山田錦（70%） 協会七号 日本酒度+3.0 酸度1.9 2006BY 製造年月2010年5月（鳥取・諏訪酒造株式会社）燗
- 生酛のどぶ 瓶燗 山田錦・アキツホ（65%）（奈良・株式会社久保本家酒造）燗
- 御代櫻 純米大吟醸 三十四才の春 岐阜県産山田錦（50%） 製造年月2010年3月（岐阜・御代桜醸造株式会社）冷酒…さかずきん姉用
- 辨天娘 純米 契約栽培強力 6番娘 契約栽培強力（70%） 日本酒度+11 H21BY 製造年月22年9月（鳥取・有限会社太田酒造場）燗
- 清酒竹鶴 純米 八反錦・加工用米（70%） 製造年月22年9月（広島・竹鶴酒造株式会社）冷酒
- 睡龍 純米 涼 山田錦・アキツホ（65%） 19BY 製造年月22年8月（奈良・株式会社久保本家酒造）冷酒
- 秋鹿 山廃純米 無濾過 原酒 山廃 七号酵母 雄町 雄町（70%） 7号酵母 日本酒度+8 酸度1.8 アミノ酸度1.0 上槽2010年1月 製造年月22年10月（大阪・秋鹿酒造有限会社）燗
- 十旭日 純米生原酒 生酛 改良雄町70 島根県産改良雄町（70%） 酵母無添加 日本酒度+6.0 酸度2.3 アミノ酸度2.1 21BY 製造年月22年10月（島根・旭日酒造有限会社）燗
- 小笹屋竹鶴 番外編 山田錦 純米原酒 山田錦（60%） 2001(平成13)酒造年度 製造年月20年4月（広島・竹鶴酒造株式会社）燗
この日は，さかずきんの話で盛り上がるが，どうも来年の新年プレゼント用に「カウンターで寝るの禁止」というキャラができるかもしれないらしい！（笑）なお，以下の写真はとみさんの革製のさかずきんバッジ入れ．さかずきんのキャラに対する愛がわかると思う（笑）
みなさん，どうも楽しい時間をありがとう．また一緒に呑みましょう！
