第15回稲刈り会(泉橋酒造株式会社)

泉橋酒造の第15回稲刈り会に行ってきた.
「酒造りは米作りから」をモットーとする泉橋酒造では,毎年自社田の田植えと稲刈りを酒販店や一般顧客と一緒におこなうイベントを開催し,晴瑠野(ハレルヤ)という酒を造っている.私も以前から興味を持っていても用事が重なってしまって参加できなかったのだが,今年は無事参加することができた.このイベントはかなり人気があるそうで,昨年度は一般募集はおこなわなかったし,今年は抽選がおこなわれたようだ.参加費は,一般は大人一人5,000円(晴瑠野の4合瓶二本付き)
稲刈りをするのは,次の写真のような泉橋酒造から10mほど離れた自社田のうち二反(600坪)だ.

ここで栽培している酒米は「雄町」だ.橋場社長によると,夏の猛暑で今年の酒米の出来を心配していたが,9月から急に気温が低下したために非常に良い出来らしい.しかし,収穫時期が早いところでは,残念ながらかなり影響を受けてしまったそうである.
酒米は次の写真のように稲穂が上に来るので田んぼを見渡すと黄金色なのだが,飯米は葉が上に来るので田んぼを見渡すと緑色だという話を以前橋場社長に教えてもらった.また,稲刈りが終わって収穫祭が始まる前に「山田錦」と「こしひかり」の米を見せてもらったが,山田錦は中心に白っぽい心白が見えるが,こしひかりには心白は見えない.心白はでんぷんが少なく,そのために吸水しやすい部分になるので酒米に向いている.逆に酒米は普通のご飯には向かない(味を吸うためにリゾットには向いているそうだ).

これを次の鎌で刈り取っていく.人間は小指側をあまり意識しないために怪我をしやすいようで,親指を下側にして握り,その下を刈り取って行く.鎌にはのこぎり状の歯がついているが,一株を一気に刈り取ってしまう方が効率的のようだ.

その後は,4株ほどをまとめて,下部1/3あたりを藁で縛っていく.なお脱穀しやすいように,下側をきっちり揃えて縛るのが重要だとか.
二時間ほど稲を刈ったり,縛ったり,落ち穂を拾ったりして,以下のように終了した.

その後は,お楽しみタイムの収穫祭だ.朝から泉橋酒造の人達や関係者や一生懸命仕込んでくれた料理を,泉橋酒造のお酒を呑みながら味わう.


この日の収穫祭のメニューは以下の通りだ.






お酒は各テーブルに紀(はじめ)の純米吟醸が用意され,これの冷やで乾杯.他にお燗ブースが設置され,次のようなお酒が用意されていた.

なお,次のような手作りの赤トンボも用意されていた(小さい子供用も別にあった)ので,一つ頂いて「にほん酒や」に差し上げてきたので,そこで見ることができるだろう.

私は,大塚屋の京子さん,「カイ燗」の小倉氏親子,「鮮魚屋」の松井氏らと一緒の席だったが,京子さんは他の飲食店の人達と呑みに行くと消え,小倉氏親子は別の家のパーティに行くと途中で小田急線を降りていったので(その後上石神井の「作」に行ったらしい),松井氏と一緒に吉祥寺まで帰った.鮮魚屋の飲み放題ではすべての日本酒が対象という信じられない素晴らしい店なので,今度は有志を募って飲みまくるかな…(笑)
さて,今回刈り取った雄町で造った晴瑠野は,3月に絞られて送られてくるようである.到着するのが楽しみだが,いつ開けようかな….